ハンドルをきちんと締めている蛇口から水がもれるというのは、コマパッキンが摩耗して、コマと弁座の間にすき間が生じているためです。
1.パッキン押さえをゆるめる
止水栓を閉め、次にハンドルを少しゆるめてから、ウォーターポンププライヤか専用レンチを使ってパッキン押さえを左にまわしてゆるめます。このとき直接プライヤなどを水栓金具にあてると傷がついてメッキのはがれる原因になるので、布をあててください。
2.ハンドル上部を取りはずす
パッキン押さえがはずれたら、ゆっくりハンドルを左まわりにまわしてゆるめ、ハンドル上部を取りはずします。
3.コマを取り出す
ハンドル上部がはずれたら、ピンセットまたは割ばしなどでコマをつかんで取り出します。
4.パッキンを交換する
コマはコマパッキンがナットで止めてあるタイプなら新しいパッキンに交換します。このときナットを紛失しやすいので注意しましょう。一体成型のコマや節水コマの場合はコマ全体を新しいものに交換します。
5.ハンドル上部を本体にはめ込む
コマをスピンドルに差し込みハンドル上部を斜めに持ってコマが落ちないように指先で軽く押さえながら、本体にはめ込みます。さらにハンドルを右にまわしてスピンドルを本体にねじ込み、次にパッキン押さえを軽く締めます。
ハンドルの根元から水がもれる
ハンドルを開けるとハンドルの根元から水もれする場合は、上部の三角パッキンの磨耗が原因です。水が出ないようにハンドルを締めておき、カラービス、ハンドル、パッキン押さえ、三角パッキンの順で外します。新しい三角パッキンと交換したあと外した逆の順序で取りつけてください。この時、パッキン押さえを締めすぎるとハンドルの開閉が重くなってしまうので締めすぎないように注意しましよう。
本体とパイプの接続部分から水がもれる
ハンドルを開けると本体とパイプの接続部分から水もれする場合はパイプパッキン(Uパッキン)の磨耗が原因です。ハンドルを締めたまま、本体とパイプの接続部分にあるナットを回してはずし、パイプを抜きとります。この時、パイプパッキンは本体の方に残っているので、指を入れて取り出し新しいものと交換します。
パイプパッキンはUの字型をしており、溝のある方が本体側になるので間違えないようにはめ込んでください。あとは逆の手順で元にもどします。
“ツーバルブ混合栓”の水もれ
お湯と水をそれぞれのハンドルで調節して使う蛇口を“ツーバルブ混合栓”と言いますが、このツーバルブ混合栓の内部の構造も一般の水栓蛇口と同じですので、水もれがある場合は、前述のようにおこないましょう。
なお最近ご家庭でも多くなってきている指一本でお湯と水の流量と温度調節ができる“シングルレバー”夕イプの混合栓は、吐止水内部がカートリッジ式となっていてメーカー別、機種別によってほとんど互換性はありませんので、各メーカーごとの部品が必要となります。また構造も複雑なため水もれを自分でなおすのはあまりおすすめできません。