マンションなどのべランダから、子供が手すりがあるのに、墜落する事故がおこるのは、どこに原因があるのでしよう。
◇ベランダ・手すりのチェックポイント

踏み台になるものは置かないように

手すりによりかかったとき、その人の重心が手すりより上にあれば、転落する危険性があります。手すりの高さは110cm以上あれば一般的には安全といわれています。しかし、ベランダにイスなどが置いてあり、子供がその上に乗ったりすれば極めて危険です。また、手すりの取りつけ部がゆるんで、ぐらぐらするというのでは何にもなりません。すぐモルタルでしっかり固定してください。

踏み台になるものは置かないように
頭が通れば体も通る

幼児は生れたときは頭よりおなかのほうが大きいのですが、6カ月ぐらいから逆転します。したがって頭が通れば、体は手すりをすり抜けることになります。計算上では一応手すり子の間隔が11cm以下であれば頭が通りません。もしこれ以上あれば、子供が大きくなるまで、手すり子の間にロープをたてにはるか、鉄の角パイプを渡すようにする必要があるでしよう。ただしこうしたパイプなどを横に取りつけると、足をかけて上るためかえって危険です。

◇窓手すりのチェックポイント
6~7歳の子供の重心は統計によると床から約65cmのところにありますから、身長差を考えてこれより20cmの安全を見込むと一応85cmの手すりの高さが必要です。

図のように、窓手すりと窓台の間隔は狭いほどいいのですが、この間隔が9cmというあるマンションの窓手すりから、2歳前後の子供がずり落ちて、首で宙づりになるという事故が実際に起こりました。11cm以下では首はすり抜けなかつたのですが、やはりスノコを渡すなどして、十分注意する必要があるでしよう。また、踏み台になるものを置かない、手すり子の間隔などに注意する点はべランダ手すりと同じです。

手すりの取りつけ点